◆豊後南画王国の背景

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江戸時代後期に、豊後国(大分県)の「田能村竹田 たのむら ちくでん」は、独自の様式と境地で豊後南画と呼ばれる優れた伝統を生みだし、日本南画界の最高峰を極め、多くの弟子にその技と精神を伝えました。その結果、一大豊後南画王国が築かれました。

明治15年の第一回全国絵画展(内国絵画共進会)に、大分県から122名も出品していますが、東京府の137名についで全国第2位で、人口比率からすると他県を圧倒し豊後南画の盛況振りが窺われます。

その背景にあるのが、①卓越した人格者「田能村竹田」の出現と、②豊後国の特殊な環境です 。

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